ガーデニング初心者に捧ぐ!スタートで失敗しない《園芸ツール》篇

Last Updated on 2022年4月23日 by Taichi

ガーデニング技術を身につけよう

私がガーデニングをはじめたのは、かれこれ10年前の話です。

当時、子育てなどの家庭環境が変わった時に庭のない一戸建てに移り住んだのですが、玄関先や、2階バルコニーなど、ちょっとしたスペースを何とかしたいと思ったのがガーデニングに興味をもったきっかけだったのですが…今では、こんな風に。

2019年GWの様子。

2019年GWの様子。

狭いスペースではありますが、小さな森のようになって来訪する方々にも興味を持っていただけるようになりました。何せ水はけの悪い外構なんですが、お金はかけずに知恵で克服しよう!と努力を重ねた結果、お蔭様でガーデニングのテクニックはかなり身についたようです。
もちろん最初は何から始めたら良いのかさっぱりわかりませんでした。勤務先の会社の同僚の助言で、キッチンでコップに1本のハーブ苗を『挿し木』してみたのが私のささやかなガーデニングの第一歩でした。玄関周りやバルコニーの鉢植えなど、少しずつ手を加えていきました。

今、10年前の私のような気持ちでガーデニングをはじめたいと思っておられる方々がたくさんいらっしゃると思います。

日常の暮らしの中に植物があると気持ちに余裕が出来ますし、植物を育て、愛でる時間は精神的にも仕事から解放され、気持ちの切り替えができます。

黄色の和バラといえば【天津乙女】

五感で癒される「ガーデニング」の世界

心身ともに疲れたときに好きな花を眺めると香りにも癒され心の底からリラックスできます。そんな植物のある暮らし『心を癒すガーデニング』に興味のある方も多いのではないでしょうか。

一方で、ガーデニング初心者の方々にとっては、植物の選び方や用意するべき園芸用品など、わからないことがたくさんありますよね。

また、ガーデニングにとりかかってはみたものの、個別の植物の育て方がわからずに枯らしてしまったという経験から、ガーデニングはハードルが高いと感じている方もいらっしゃるのでは?

そんなガーデニング初心者の方々が気持ちよくガーデニング生活のスタートを切れるように、失敗しにくい植物の選び方・植え方、育て方の基本、おすすめの草花などをご紹介し、失敗しないスタートの仕方・方法をお教えしようと思います。あなたもぜひ、植物のある生活・癒しのガーデン作りのスタートを!

まずは、[どこで][何を]育てるかイメージしてみる。

植物選びの前に…[どこで]育てる?屋内or屋外?

そもそも、植物を屋内(室内)で育てるのか屋外で育てるのか考えましょう。
ガーデニングという言葉の響きと屋内というのがちょっと合わない気がしますが…最近では『インドア・ガーデニング』という言葉もあるようで、室内で植物を育てたいという方も増えているそうですね。

屋内しか育てる場所がないのなら、植物はもう『観葉植物」で決まりでしょう。いわゆるインテリアグリーンというヤツです。

昨今流行している多肉植物のハオルチア系など、室内でうまく育ちそうな品種もありますが、やはり初心者には難しいと思います。

ホームセンターの観葉植物コーナーにある花やグリーンは、室内でも育てやすいものが多いですが、初心者の方へのオススメのインテリアグリーンは「パキラ」です。

パキラ 6月の成長期

パキラ 6月の成長期にツヤツヤの葉を伸ばす

ウチのパキラは、挿し木したものとあわせて4株になりました。正直、もうこれ以上置くところがありません笑。
失敗しない1鉢目としてこれに勝るものはありません。夏場の枝葉の伸ばし方もハッキリと見れますし、挿し木も容易で楽しめますよ!

やっぱりガーデニングというからには…屋外栽培のススメ

多肉植物も含めて、園芸店・ホームセンターの店頭に置いてあるような草花の苗は、基本的には室内では育てられません。逆に、屋外で育てるのであれば植物の選択肢もぐっと広がり楽しめます。
真夏も真冬も期間が長くなりましたし、特に真夏にガーデニングに集中する時間がキツいですもんね~。

屋外であれば、土を掘って直接地面に植えつける?

では、屋外で早速穴を掘って植物を植え付けてみる?
これも最初の一歩目としてはオススメできません。露地植えは、まず土のコンディションをよくするために花壇にする(レイズアップ)とか、土を掘り返して腐葉土や堆肥をしっかり鋤きこむといったマメな作業が必ず必要になります。その作業に手間取るだけでなく、植え付けた後も季節ごとに植物の位置を変えるといったことができないので、季節の変化で起きる【酷暑、高温多湿、降霜】などに耐えられず不意に植物が枯れてしまうことが多いです。というわけで最初から屋外で地植えにするのはやめておいたほうが賢明です。

というわけでガーデニング初心者の「ヒトハナ目」は、地面に直接植えるよりも、まずは鉢植えで育てるのがオススメです。過保護のように聞こえるかもしれませんが、最初に育てた植物が、花を咲かせるか、失敗して枯れてしまうか?は、その後ガーデニングを継続できるかどうかの大事な分岐点です。
鉢植えなら、ベランダや庭、玄関前まえなど好きな場所に置くことができます。
先程申し上げた、酷暑の時期には日陰で作業をしたりするのも容易です。
ガーデニングの一歩目は、屋外で鉢(プランター)栽培、これが1番の選択肢だと思います。

日当たりの程度は?

あなたが主に鉢を置く場所は、日光がよく当たる場所でしょうか。それとも長期間日陰に置きますか?日当たりは、植物を選ぶ際に大事なことです。なぜならば植物には日当たりの良い場所を好むものと、半日陰程度のほうがむしろしっかり育つものなど、その性質は千差万別です。逆にいうと、置き場所が限られていても、選び方次第で植物は育つということなのです。
苗を買った後も元気に育てるために、環境に合う植物を選びましょう。

雨ざらしか?軒下か?

雨ざらしでも大丈夫な品種を今回はセレクトしますが、ご自身でお好きなように品種の幅を広げていくには、基本的に軒下で鉢を管理して、自身の水遣りで調整するやり方が望ましいです。

ガーデニングツールを揃えよう🌱間違いなく必要な園芸用品とは?

私は、園芸用品は生活必需品ではないが、ココロの健康のための必需品だと思っています。それだけに、必ず必要なものとそうでないものを把握して「購入したのに使わないまんま、買って損した~」ということがないようにしたいですよね。
ガーデニング開始時に必要な道具は、以下のとおりです。

●植木鉢・プランター ●鉢底網 ●鉢底石 ●土入れ ●園芸用土 ●肥料 ●箕 ●ジョーロ ●剪定ばさみ

鉢・プランター

先程も書いたとおり、露地植えの大変さを考えますと手軽にガーデニングを始めたいという初心者の方は、植木鉢やプランター栽培からスタートすることをオススメします。
鉢は、購入した苗よりも1~2回りほど大きなものを選びます。
小さなポッド苗を、6~7号(18~21cm)くらいのサイズの鉢に植え付けるイメージでしょうか。
鉢のサイズが大き過ぎると、植物の根っこが水を吸い上げきれずにねぐされを起こしてしまうので要注意です。

鉢の素材はどれがオススメか?

土から作られた素焼き鉢、テラコッタの鉢や、陶器の鉢…
こういったものは高価な分お洒落なものが見つかりますが、経験で申し上げると、近頃頻発する大地震と、近所をうろつくネコ、空から植物の実や球根などを狙う鳥、そういったことが原因で鉢を倒され割れてしまう…想像以上に、鉢が割れてしまうことが多々あるんです。
ちょっと悲惨な証拠写真です…

2018年6月 大阪北部地震

2018年6月 大阪北部地震

この地震以来、素焼きの鉢を買うのをやめました。

さらに申し上げると、夏場に植物たちを日陰に逃がすなど、鉢の移動を余儀なくされる場合なども考えてもプラ鉢(プラスチックの鉢)が無難です。プラ鉢だから、通気性が悪くて枯れてしまうのでは?といったことは考えなくて大丈夫です。
用土をちゃんと選べば、寧ろプラ鉢のほうがコントロールしやすい面もあります。


シンプルでおしゃれなプラ鉢もたくさんあります。

まずはプラ鉢、ここ一番の時に素焼きも含めてカッコイイ鉢を揃える、ということでどうでしょうか。

鉢底網

鉢底の穴から土がこぼれたり害虫が侵入したりするのを防ぐネットです。

プラスチック製の平板なメッシュを適当な大きさに切って使用するか、最初から決まった大きさにしつらえているものもあります。
素焼きの鉢を使用するなら、鉢底に丸い穴が1つ、というイメージとおりのパターンが多いので、鉢底網を敷きましょう。
近頃のプラ鉢・プランターは鉢底の穴の開き方も様々です。最初から網状になっていて鉢底網を敷く必要がないものもありますし、ネットがセットされているプランターもあります。細菌では鉢底石を網の袋に入れて鉢底に仕込むものもありますし、それならば鉢底網は必要ありません。
無駄遣いをしないようにしましょう。

鉢底石

鉢底網と鉢底石は、役割が全く違います。鉢底網を敷いた鉢にそのまま土を入れてしまうのと、多孔質の軽石等の鉢底石を敷くのとでは排水性と通気性が大きく変わりますので、結果的に植物の育ち方、生育の具合が大きく違ってきます。

植えつけた鉢に排水性と通気性を持たせるのに鉢底石が大変役に立ちます。
鉢植えを育て始めた当初は私も鉢底石なんて必要なのか?と思いましたが、通気性が原因で枯らしてしまったこともあります。いったいいつ誰が、ガーデニングにおいて鉢底石を習慣化させたのでしょう?グッジョブ!です。

土入れ用道具

土を鉢に入れる時に使う道具で、プラスチック製とステンレス製のものがあります。

私はステンレス製の大中小の3サイズを使用していて大変便利です。長い間このツールを使用していなかったことを大変後悔しています。
地植えにするために庭土を掘り返したりしない限り、土を鉢に仕込む作業等はスコップを使用するよりこちらの方が圧倒的に使い勝手がよくて便利です。

園芸用土

そこそこの値段で販売されている、さまざまな種類の園芸用土。育てる植物に応じて園芸用土の種類も様々です。少しでも安いものを購入したいと思うのが人情ですが、土は大事です。私は、ホームセンターにおいてある一番安い「万能の触れ込みの園芸用土」は怪しむことにしています。
経験では、妙にピートモスが多かったりして…たいてい水はけが悪いです。
それよりも、最初は「赤玉土」と「腐葉土」を購入して7:3の割合で混ぜて使う。これが園芸用土の何たるかを知る一歩目、基本形としてはやはり今でも一番いいんじゃないかと思っています。

肥料

元肥入りの園芸用土などを使いますと当初は必要なくなりますが、前述のとおり赤玉土と腐葉土の基本的組み合わせでスタートしますと、植物に必要な3大栄養分≪窒素・リン酸・カリ≫は必ず肥料で補う必要があります。もちろん人間の3度の食事のようにナーバスに与える必要はありません。最初に元肥として土に入れ込み、その後は或る程度の間隔(月に1回程度)で忘れずに与える、くらいの気持ちではじめましょう。どの固形肥料を購入するかは、ホームセンターで一番前列においてある標準的な≪粒状の緩効性化成肥料≫で十分です。

植物の指南書には液肥の使用を謳うものが結構ありますが、後述するようなハーブ栽培などでは、ひとまず必要ありません。肥料が大好きなバラへの対応などから使用すればよいので。

トレー

トレーといってもガーデニング用のトレーです。
和風な言い方だと、『手箕(てみ)』『箕(み)』です。
ピンとこない方…画像で見ると…ね!これです。

さすがにこれは古い?ので、私が使っているのはこの二つの箕です。

箕(手箕)「み」もしくは「てみ」

箕(手箕)「み」もしくは「てみ」

サイズ違いが2つあるくらいが私には丁度良いです。小さい方は100均にあってビックリです。植え付け、植え替え時や、用土を混ぜる時に絶対にあった方が良いガーデニングツールです。

ちょっとお高くてもオシャレな方が良い方には、本場イギリスのトレーは如何でしょうか?
私は使ったことがなくて使い勝手はわかりませんが…見るからにオシャレですよね~☺️

ジョーロ

私のガーデニングの日々の水遣りの基本はホースですが、バルコニーなどホースが届かないので、結局のところジョーロが毎日の必需品となっています。

ジョーロもよく見ると様々な形・大きさがあり使い勝手も違います。給水する場所の広さや、自分の体力とあわせて決めましょう。最初は小さくて扱いやすいものから始めましょう。

ペットボトルの先につけて給水するものでも、最初の一鉢を相手にするなら十分です。

剪定ばさみ

手軽な鉢栽培から、ということに限定すると、最初は自宅にあるハサミを使えば十分です。観葉植物やシンボルツリーなど、太めの枝を剪定するようになったら、剪定ばさみが必要です。

…後篇は『花苗』の選び方~植え付けの実践について書くつもりです。
心に花を。

植物fan.TaiChi

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ABOUTこの記事をかいた人

植物&庭園が大好きなサラリーマンガーデナー。植物たちの育て方を学び、第2の人生は手作りの庭で植物たちに囲まれて四季を感じながら過ごし、人生を終えたい。 さてその庭は、和庭か?イングリッシュガーデンか?場所は?日本?海外?…悪戦苦闘、ドタバタボタニカルライフに多少なりとも共感していただける方はぜひブログを御覧になってくださいませ。