Last Updated on 2023年11月5日 by Taichi
2023年秋”趣味の園芸”の対談から
稲垣吾郎さんの”グリーンサムへの12か月”
⑦強いバラを育てる
この回の講師がバラ育種家の木村卓功さん。
日本バラ界の”キムタク”さん
次世代を担っておられる方。
今回の対談の中からポイントをピックアップしますと
青系のバラは病気に弱い傾向がある
そもそも、青い遺伝子をもったバラが
この世に存在しなかった。
育種家がバラの青色を追及するあまり、
耐病性は犠牲になっていた。
ほぼ2000年を境にバラ界の育種の傾向が変わり、
病気に強くて花の形が美しく、
香りも良くて花もちもよい、
そんなバラが優先して追及されるようになりました。
紹介していたバラ:カインダブルー(2015年作出)
「薬剤散布が苦手」「手がかかって難しそう」
青バラに限らず、環境にも人にもやさしいバラが次々と育種・発表されています。
今までのバラは、花や香りが魅力的でもその”代償”として病気に弱い品種が多く、頻繁に殺菌剤を散布する必要がありました。バラが好きでも育てることには躊躇していた人も多いと思いますが
時代が変わり環境問題への意識の高まりとともに、世界中の育種家たちが努力を重ね、
「美しくて弱いバラ」から、必要最低限の薬剤散布で育てられる「強くて美しいバラ」へと進化を遂げました。
紹介していたバラ:ティップントップ(2015年作出)
●アルゴノーツ(2022年作出)寒冷地でも良く育つ
●ケルナーフローラ(2014年作出)つる性でトゲが少ない。香りが素晴らしい
●プリマヴィスタ(2023年作出)香りが濃い
●クードゥクール(2020年作出)耐暑性が強い
季節によってバラの花が小さくなるのはなぜ
バラも人と同じで1年中エネルギーを全力で使えるわけではありません。
花を咲かせている間、そのバラの株は”全力疾走”しているので
花がついていると体力を消耗するのです。
私たちが適宜バラの花を切り戻してやることで株の負担をコントロールできるのです。
…などなど。面白い番組でした。
確かに、耐病性と強い香りが両立するバラはそう多くないです。
増して、自分の庭にピッタリはまるバラとなると…
育種家さんたちの今後の頑張りを応援しております!
植物Fan.TaiChi