Last Updated on 2024年2月19日 by Taichi
もはやクリスマスの定番!赤い実の【クリスマスホーリー】ですが…
冬、クリスマスの時期に赤い実をつける様が愛らしい【クリスマスホーリー】
クリスマスの装飾の定番としても使われ、今や”クリスマスホーリー”或いは”ホーリー”という名前ですっかりお馴染みかもしれません。
クリスマスも近づいたある日、京都の【英国村】にて…
そこで見つけた【クリスマスホーリー】
葉っぱのギザギザが、今までのイメージとちょっと違うな、と…
葉っぱ全体にぐるりとトゲがある、それこそ『ヒイラギ』のような形のイメージでしたが
葉っぱが四角くって、葉の先っぽの方に3か所ほどトゲがある形…
カッコよくていいんですが、なんだか不思議。
【クリスマスホーリー】は3種類ある?!
この【クリスマスホーリー】の【ホーリー】というのは、モチノキ科の樹木のことです。そして【クリスマスホーリー】として売られている樹木には 3種類あり、
ヨーロッパでは主に【セイヨウヒイラギ】
アメリカでは主に 【アメリカヒイラギ】
日本では主に 【シナヒイラギ】
が使われることが多いそうです。
ちなみに日本在来の『ヒイラギ』も葉っぱはトゲトゲなのですが、赤い実はなりません。
世間では
【クリスマスホーリー】=【セイヨウヒイラギ】
と思われがちですが、日本で【クリスマスホーリー】と呼ばれている樹木は、ほぼ【シナヒイラギ】なんですね~
さてこの【シナヒイラギ】なんですが…
日本での正式名称は【ヤバネヒイラギモチ】
ヤバネヒイラギモチとはモチノキ科の植物の一種。学名Ilex cornuta。別名シナヒイラギ、ヒイラギモチ。流通名チャイニーズホーリー。 クリスマスホーリーで流通していることもあるが、同属のセイヨウヒイラギ(学名I. aquifolium)が本来のクリスマスホーリーである。
さらに申し上げると、
在来のヒイラギ =モクセイ科モクセイ属(実は黒)
ヤバネヒイラギモチ=モチノキ科モチノキ属(実は赤)
で、このヤバネヒイラギモチはそもそも”ヒイラギ”ではありません。
葉にヒイラギのような棘があることからヒイラギの名が付いていますが、在来種の黒い実を付けるヒイラギ(柊=Osmanthus heterophyllus)とは違う種です。
【ヤバネヒイラギモチ】とは
学 名:Ilex cornuta
和 名:ヤバネヒイラギモチ
英 名:Chinese holly
別 名:シナヒイラギ、ヒイラギモチ
科・属:モチノキ科モチノキ属
原産地:中国
樹 高:〜8m
開花期:4月~5月
耐寒性:○
耐暑性:○
耐陰性:○
特徴・草姿・花言葉
ヤバネヒイラギモチの名は葉が弓矢のやばねのような形をしているところから名づけられた。学名のIlex cornuta の種小名の cornuta は『四角張っている、角が尖っている』の意味で四角張った葉が特徴のモチノキの仲間。
雌雄異株だが、雌株には雄しべがあり単独で植えても実がなるため実を鑑賞する目的であれば雌株を植えます。
【ヤバネヒイラギモチ】の育て方
環境
半日陰地も好みますが、実つきをよくするには日当たりのよいところが適します。湿度の高い環境で成長し、西日には耐えるものの乾燥には弱い。湿り気のある腐植質の多い土や砂質を多く含む土で、深くまで根を張れる土地を好みます。
用土
適度な保水性・保湿性をもちつつ、根を深くまで張れる肥沃な腐植質の土が適しています。鉢植えの場合は赤玉土5:腐葉土3:川砂2の配合土或いは黒土に腐葉土などを混ぜた土を用います。
水やり
ヤバネヒイラギモチは湿度の高い環境を好んで成長する一方、乾燥には耐えられません。屋外で露地栽培する場合、水保ちの良い場所に植えてあるなら水やりの必要はありませんが降水量が少ない場合は水やりが必要となります。特に夏場の水切れには注意しましょう。春と夏の間は、土を湿った状態に保ってください。
肥料
春3〜4月には多くの実を付けるための栄養として、花後の6月にはお礼肥えとして緩効性化成肥料を施します。
植え付け・植え替え
植え付け・植え替えは4月~6月に行い、開花後の新芽が動く前か新芽の伸び始めまでに植え替えます。
庭に植え付けの際は、掘り返した土に対して完熟堆肥を2~3割と完熟肥料を混ぜて植え付けます。固く乾きやすい土壌の場合は、赤玉土・黒土を加えて保水性を高めます。
剪定
ヤバネヒイラギモチの剪定の適期は春3月〜4月と秋9月〜10月です。比較的生長が遅いので樹形を整える程度の軽い剪定で構わない場合が多いですが、環境が合うと予想以上に生長する場合もあるため、生長度合に合わせた剪定が必要です。
病害虫
激しい被害はあまりありませんが、葉に黒い点が現れる黒紋病や斑点病が発生することがあります。
害虫はカイガラムシ類、ハダニ類などに注意しましょう。
増やし方
ヤバネヒイラギモチは挿し木で増やす場合が多いですが基本的に発根率が高くなく難しいです。
挿し木する場合、3月~5月の挿し木は、前年に伸びた枝を使う「古枝挿し」、6月~7月に挿し木を行う場合は、新しく芽吹いて伸びた枝を使う「緑枝挿し」で行います。長さ10cmぐらいに切って、数時間水あげをしてから赤玉土や鹿沼土にさします。
【ヤバネヒイラギモチ】園芸家の評判は?
ヒイラギの中で一番名前が売れていないかも。
でも、この葉っぱ、カッコイイと思います。
角ばって、粋がって、肩で風を切っている感じ。
四隅に鋭利なトゲで武装しています。
「近づくなよ・・」って感じです。
日本では本種を代用木(クリスマスホーリーとして)利用しているそうです。
本来のクリスマスホーリーことセイヨウヒイラギは日本の風土に合致せず、ほぼ植栽されていないとか。ともあれ、濃い緑の葉の中にまっかな実がたくさんついている姿は本当に見事でした。
植物Fan.TaiChi
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