Last Updated on 2023年4月25日 by Taichi
GWバラ園でひときわ目立つ人気の《人名バラ》
今年は例年よりバラの開花が早いですね~。地元のバラ園も、GWには見ごろを迎えて賑わっているようです。
【人名バラ】=偉人や歴史上の人物を拝借して命名されたバラは沢山ありますが、
ロザリアンなら誰でも、ロザリアンでなくても園芸が好きな人なら大抵は知っている人気の薔薇の名前が、この2品種
◎ピエール・ドゥ・ロンサール
◎グラハム・トーマス
…まさに双璧、ではないでしょうか。
ちなみに【グラハム・トーマス】は…
…ところで、この人たち、誰?
片やフランスの詩人ピエール・ドゥ・ロンサール、
片やイギリスのライターのグラハム・トーマス
なのです。
命名された人物の姿を知るとますますそのバラに興味が沸きませんか?
今日はピエール・ドゥ・ロンサール(Pierre de Ronsard)に触れてみます。
2006年に《バラの殿堂》入りしている超有名なバラ【ピエール・ドゥ・ロンサール】。
左と下の画像は、2017年の大阪・中之島バラ園の入り口を飾っていたピエール・ドゥ・ロンサール(Pierre de Ronsard)
1987年 フランス メイアンMeilland作出のモダンローズ(CLクライミング) 香りは微香。
ピエール・ドゥ・ロンサールって誰?
ピエール・ド・ロンサール(1524-1585)
今から500年ほど前の、フランスの詩人…というとありきたりですが、フランスのルネサンス期に大活躍したフランス宮廷詩人で、今でも
「詩人たちの君主」「詩の王子」「薔薇の詩人」
…などと呼ばれている大詩人!
…と言われると、どんな詩を書いていたのか?となかなか興味深い\(^_^ )
どんな詩を書いたのか?例えばこんな…
(壺齋散人訳)千のなでしこ Si mille oeillets:ピエール・ド・ロンサールのソネット
「恋愛集」Les Amours 1552 所収。冒頭の部分…
千のなでしこ 千のユリを抱きしめよう
両腕をしっかりとからませながら
蔓が木の枝を抱きしめるよりもっと強く………
千という数字はフランス人好みの数字表現で、おびただしいというイメージを定着させるときによく使われるそうです。
亡き母が愛した楽曲「千の風になって」を思い出しました。
この曲の「千」がまさにこの詩の世界から来ていると思いました。
幾千もの、といわずに「千」と語るのが美しいなぁ。
この詩の場合は、とびきりの愛、胸いっぱいの愛ってことですね。バラの名前から日本の名曲へと思いがけず思いが及びました。調べることで新たな感慨が生まれるもんですね。
薔薇の詩なら…
植物fan.TaiChi
バラ【ピエール・ドゥ・ロンサール】とは?
【和 名】ピエール・ドゥ・ロンサール
【英 名】Pierre de Ronsard
【別 名】Eden Rose 88
【系 統】クライミング (Cl)
【花の大きさ】大輪 (花径10cm)
【花の色】緑を帯びた白で中心が淡いピンク
【花の形】カップ咲き
【香 り】微香
【咲き方】返り咲き
【樹 形】つる性
【樹 高】約3~4m
【作出国】フランス(メイアン)
【作出者】Jacques Mouchotte
【交配親】( Danse des Sylphes × Handel ) x Kalinka Climbing
【発表年】1986年
【受 賞】2006年 世界バラ会連合殿堂入り
【病害虫】うどんこ病、黒点病に注意
【用 途】がっしり育つ。どちらかと言えば花壇に向く。
【ピエール・ドゥ・ロンサール】園芸家の評判は?
このバラは、数多くあるつるバラの中でも一番といえるバラです。
一番の特徴は何といってもその花型でしょう。
緑がかった白に中心がピンクという花色にオールドローズを思い浮かべるカップ咲きの大きめのクラシカルな花があたり一面に咲き誇る春の様子は、上品で優雅な雰囲気を醸し出しとても豊かで充実した時間を作り出してくれます。
大輪花には珍しくステムが短いため、壁面仕立ては特に見事。クライミングローズの中でも特に演出効果に優れた名花といえるでしょう。
ピースに替えられるバラが無いように。
ピエールドロンサールに代わるバラが思いつかず。
もっと四季咲きで薫るバラがあるはずなのに、必ず本に載る。
その誰からも愛される理由を知りたい。
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